リハビリについて

リハビリとは?

リハビリの全体像とは?

体位交換    ⇒ 褥瘡・拘縮の予防、排痰、痙性のコントロール
  ↓↑
ギャッチアップ ⇒ 起立性低血圧の予防、頭蓋内圧・脳血流との関連
  ↓↑
良肢位の保持  ⇒ 関節拘縮、循環障害の予防、末梢神経麻痺、関節損傷の予防
  ↓↑
マッサージ   ⇒ 全身循環改善、拘縮・麻痺の予防・治療

関節可動域訓練 ⇒ 関節拘縮・静脈血流・浮腫予防、運動感覚再教育

座位・離床訓練 ⇒ ADLの拡大、離床訓練

歩行訓練    ⇒ 杖歩行、歩行訓練(訓練歩行、実用歩行)

ADLの概念

◦ADLは一人の人間が独立して生活するために行う基本的な、しかも各人ともに共通に毎日繰り返される一連の身体的動作群をいう。
(日本リハビリテーション医学会)

リハビリの最終目標とは?

私たち、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師が目指すリハビリの最終目標とは、麻痺などの障害が残り以前と同じ生活をすごせなくても、残された能力を最大限に発揮して、生活の質の向上(QOL)させ、自立した人間としての生き方を支援することです。

リハビリは評価に始まり、評価に終わる

病気の後遺症によって、正しい動きが出来なくなっている身体が、どのような見通しで推移するのかを常に冷静に、利用者のおかれた状況を判断し、利用者のもつ多くの問題点を幅広くかつ多元的、全人的にとらえるもので、関わる医療スタッフにとって最も基本的なことです。

評価の目的

⓵利用者のもつ障害を、質的・量的の両側面から正確にとらえ、それによって治療の目標、プログラムの作成に役立てる。

⓶治療効果の判定に役立てる。

⓷障害に対する補償または社会保障のために、障害の性質・程度を確認する。
この3つのうち、リハビリの場においては、⓵と⓶が最も重要です。

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このようなリハビリ評価計画表を使います。

廃用症候群とは?

廃用症候群とは安静状態が長期にわたって続くことによって起こる、さまざまな心身の機能低下を起こす。生活不活発病とも呼ばれる。特に病床で寝たきり状態によって起こる症状は顕著であり、専門家による、理学療法、リハビリテーション、特にはり師・きゅう師・マッサージ師の業務は廃用症候群の機能回復、予防に大きく寄与するものである。

◦廃用症候群の種類
1、筋委縮
2、関節拘縮
3、床ずれ(褥瘡)
4、廃用性骨萎縮(骨粗鬆症)
5、起立性低血圧
6、精神的合併症
7、括約筋障害(便秘・尿失禁)

◦はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師は、筋委縮、関節拘縮に関してはその回復に優れた技法を持ちあわせている。

◦はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師が行う自動・他動運動の支援、はり・きゅう・マッサージは、その予防回復に大きく寄与する。

フレイルの評価表

フレイルとは、健康と病気の中間的な段階で75歳以上の多くはこの段階を経て要介護状態に陥るとしている。

⓵移動能力の低下
⓶握力の低下
⓷体重の減少
⓸疲労感の自覚
⓹活動レベルの低下

この5つののうち3つあてはまるとフレイル

運動療法とは?

運動療法は全身状態を維持するために行われますが、疾病の後遺障害などにより機能低下がある場所などに、その改善をはかるための運動処方です。
それぞれの運動処方に従った適切な運動法を行い、疾病の予防、治療、AⅮLの向上に役立つものです。

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☆利用者様一人一人に照らし合せて、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師が、必要と思う運動を提起いたします。

新しい考え方のリハビリとは

◦脳卒中後のリハビリ(今までの常識とは、逆のリハビリ法)
  ⇓
麻痺側ではなく、健側のトレーニングをまずしっかりする。

◦脳が損傷すると反対側が麻痺する
脳からの領域は、同側にも少し神経が伸びているので、健側もリハビリをする。
まず、麻痺してない側(健側)動かし神経を改善させる。
  ⇓
麻痺側のリハビリが行いやすくより早く改善が可能に。
  ⇓
健側をしっかりリハビリして、患側に良い影響を与える。