「スーパーマーズ」 火星が地球に最接近
地球の隣にある惑星、火星が31日、地球に最接近しています。「スーパーマーズ」とも言われ、今回は最近10年間で最も近い距離になっています。国立天文台によりますと、これから1週間程度は天候に恵まれれば、いつもより明るく大きい火星が都市部でも肉眼で見ることができるということです。
太陽系で隣り合う火星と地球は、太陽の周りを回る周期の違いからおよそ2年2か月に1回、接近します。ただ、地球の軌道がほぼ円形なのに対して、火星の軌道がだ円になっていることから、火星と地球との距離は、接近するたびに変わります。
国立天文台によりますと、火星は31日、地球に最接近し、今回はおよそ7500万キロまで近づいて、この10年間では最も近い距離になっています。
火星の明るさは1等星のおよそ15倍の「マイナス2等星」くらいになるとみられ、地球から見える火星の見かけの大きさも、ことしの最も小さいときと比べて直径がおよそ3倍になります。
最接近する火星は「スーパーマーズ」とも呼ばれ、日没とともに南東の空に現れ、夜遅くには南の空に赤く光る様子が観測できます。
これから1週間程度は、天候に恵まれれば、いつもより明るく大きい火星が一晩を通して、都市部でも肉眼で見ることができるということです。
国立天文台によりますと、次に火星が地球に接近するのは、2年後の2018年7月31日です。このときの地球との距離は、今回の4分の3となるおよそ5700万キロにまで迫り、火星の見かけの大きさは、今回と比べて直径がさらに1.3倍にもなる、まさに「大接近」になるということです。