えっ、心停止の患者 水素で脳ダメージ軽減 臨床研究開始へ
水素には細胞が死ぬのを抑える効果があり、慶応大学のグループはこれまで、ねずみを使った実験で心停止後の生存率を38%から71%に高め、脳細胞へのダメージも減らせることを確認しています。臨床研究では今後2年間にわたって、心停止状態となった患者180人に18時間、水素ガスを吸わせ安全性と効果を確認することにしています。効果が確認できれば、早ければ3年後には医療現場で実際に広く使えるようにしたいとしています。
慶応大学病院の堀進悟救急科診療部長は、「単に命を救うだけではなく社会復帰させるのが医療の目的であり、水素ガスの利用でそうした人を増やせる可能性があると考えている」と話しています。