こわ、手足のえ死引き起こす感染症 患者が最多に

手や足のえ死を引き起こし死に至ることもある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者が、ことし、統計を取り始めて以降最も多い279人に上っていて、国立感染症研究所は、手足の腫れなど感染が疑われる症状が出た場合には、速やかに医療機関を受診するよう呼びかけています。「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、手足のえ死や意識障害を引き起こす細菌性の感染症で、傷口などから感染するとみられ、症状が急激に悪化し死に至ることもあります。

統計を取り始めた平成11年以降、患者は徐々に増える傾向にあり、去年は273人でしたが、国立感染症研究所によりますと、ことしは今月9日の段階ですでに279人に上り、統計を取り始めて以降最も多くなりました。都道府県別にみますと、最も多いのが東京都で44人、次いで大阪府が28人、神奈川県が20人、千葉県と兵庫県が15人などとなっています。

重症化しやすいのは60歳以上だということで、手足の腫れや激しいのどの痛みなど感染が疑われる症状が出た場合には、速やかに医療機関を受診するよう注意を呼びかけています。

国立感染症研究所の池辺忠義主任研究官は「原因となるA群溶血性レンサ球菌は子どもへの感染がよくみられるが、通常発熱程度で収まる。なぜ劇症化するのか詳しく分かっておらず、けがをした場合には、きちんと消毒して病原菌が入らないようにしてほしい」と話しています。

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