月別アーカイブ: 2015年11月

えっ、面白い、魚も「顔」で相手を識別か

縄張りを作る魚がほかの魚を見たとき、初めて見る相手かどうかを顔の部分で見分けているとする研究結果を、大阪市立大学のグループがまとめました。哺乳類や鳥だけでなく、魚も顔で相手を識別している可能性があるとしています。この研究は、大阪市立大学大学院理学研究科の幸田正典教授などのグループが、縄張りを作るカワスズメ科の魚を使って行いました。

研究グループによりますと、この魚は、縄張りの近くに生息する見慣れた魚に対してはあまり警戒しない一方、初めて見る魚には警戒する性質があるということです。

そこで、どのように見分けているかを調べるため、「見慣れた魚」と「初めて見る魚」の顔と体の部分をコンピューターで合成して画面に映し、反応を観察しました。その結果、顔が見慣れた魚の場合は、体がどちらでも10秒程度で警戒するのをやめました。

一方、顔が初めて見る魚の場合は、体がどちらでも警戒する姿勢を30秒ほど続けたということで、研究グループは顔の模様や色合いで見分けている可能性があるとしています。

霊長類や哺乳類、それにカラスなどの鳥類の一部は顔を識別する能力を持つとされていますが、研究グループは、縄張り意識の強い魚などもこうした能力を持つのではないかとしています。

幸田教授は、「相手が誰かを短時間に見分けていると考えられる。高い識別能力で、身近にいる魚との無用な争いを避けているのではないか」と話しています。

えっ、米研究チーム 最高血圧120未満で心臓病リスク低下

アメリカの研究チームは、高血圧の患者の治療で、最高血圧を120未満に抑えると、これまで推奨されてきた140未満の治療より心不全などの心臓病を発症するリスクが25%低くなるとする研究成果を発表しました。これは、アメリカの国立心肺血液研究所を中心とする研究チームが、アメリカの医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で発表したものです。

それによりますと、研究チームは国内の100以上の医療機関で、血圧が高い50歳以上の男女およそ9400人を対象に大規模な調査を行いました。

調査では、血圧を下げる薬によって、最高血圧を、アメリカで一般的に推奨されている140未満に抑えるグループと、さらに120未満にまで下げるグループの2つに分け、平均で3年以上にわたって経過を追跡しました。

その結果、120未満まで下げた患者は、心筋梗塞や心不全など心臓の病気を発症する割合が25%低くなったほか、死亡する割合も27%低くなりました。

その一方で、めまいや腎不全などの症状の割合は増えましたが、調査に加わった研究者は「最高血圧を低く抑えることのメリットのほうが大きい」と指摘しています。

ほっ、エボラ出血熱 シエラレオネで終息宣言

西アフリカで過去最悪の規模で感染が拡大したエボラ出血熱について、WHO=世界保健機関は7日、感染者が最も多かったシエラレオネで流行が終息したと発表しました。しかし、隣国ギニアではまだ新たな感染者が出ていて、WHOは引き続き警戒を緩めないよう呼びかけています。他の地域でも、早く終息宣言が出ることを期待します。

えっ、ジェネリックに医師の半数以上が不信感

厚生労働省は医師などを対象に行った、ジェネリックについての意識調査の結果を6日開かれた中医協=中央社会保険医療協議会に報告しました。それによりますと、病院の医師にジェネリックに対する不信感の有無を尋ねたところ、「不信感はない」と答えた医師が40.7%だったのに対し、54.9%が「不信感がある」と回答しました。そして、「不信感がある」と答えた医師に、その理由を複数回答で聞いたところ、「新薬との効果・副作用の違い」が67.9%と最も多く、次いで「新薬との使用感の違い」が38.6%などとなりました。