月別アーカイブ: 2016年12月

えっ、ノロウイルスなど感染性胃腸炎患者 過去2番目の多さに

激しいおう吐や下痢を引き起こすノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者数は、直近の1週間で6万6000人余りと、この時期としては過去2番目の多さとなっています。専門家は主流となっているウイルスの遺伝子に複数の変化が起きていて、過去に免疫を獲得した人でも再び感染する可能性があるとして、手洗いなどの対策の徹底を呼びかけています。国立感染症研究所によりますと、全国およそ3000の小児科の医療機関から今月18日までの1週間に報告があった、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者は6万6015人で、この時期としては、大流行となった平成18年に次ぐ多さとなっています。

1医療機関あたりの患者数は、山形県が47.27人と最も多く、次いで宮城県が34.08人、埼玉県が31.66人、宮崎県が30人、富山県が29.24人などと、21の都府県で大きな流行が疑われる警報レベルの「20人」を超えています。

今シーズン、大きな流行が起きているのは、感染の主流となっている「G※2.2」と呼ばれるタイプのウイルスの遺伝子に複数の変化が起きていて、過去に免疫を獲得した人でも再び感染する可能性があるからだと専門家は指摘しています。

ノロウイルスに詳しい北里大学の片山和彦教授は「年末年始で人の集まる機会が増えるため、特に家族に感染者が出た場合、感染が広がるおそれがあり、手洗いを徹底するとともに、調理の際は十分、加熱するなど対策を取ってほしい」と話しています。

(「G※2」部分の2は、本来はローマ数字です)

警報レベルの21都府県は

山形県・宮城県・埼玉県・宮崎県・富山県・東京都・愛媛県・福井県・神奈川県・千葉県・兵庫県・香川県・三重県・静岡県・大分県・茨城県・福島県・大阪府・愛知県・長野県・岡山県

えっ、ことし 科学で最も重要な成果は「重力波」

アメリカの科学雑誌「サイエンス」が選ぶ、ことしの科学の分野での最も重要な成果が発表され、宇宙空間にできたゆがみが波となって伝わる「重力波」の観測に初めて成功したことが選ばれました。サイエンスは毎年この時期に、1年間の科学の分野での最も重要な成果やニュースを「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」として発表しています。

ことしは、アメリカにある「LIGO重力波観測所」の国際研究チームが重力波の観測に初めて成功したことを選び、22日、発表しました。

重力波は、物理学者のアインシュタインが100年前に一般相対性理論の中で予言した現象で、サイエンスは「アインシュタインの予言を証明し、極めて小さな波を長年追い求めてきた旅を締めくくった」としています。そのうえで、重力波の観測をさらに進めることによって、ブラックホールの誕生の瞬間を直接観測できるようになるなどと期待されていることから、「新たな分野を切り開き、科学の風景を変えた」としています。

一方、ウェブサイトでの投票では、ヒトの受精卵を、これまで限界と考えられていた7日間を超え、13日間体外で培養したイギリスなどの研究チームの成果が、最も多くの票を集めました。これについては、不妊治療の研究などが進むと期待される一方、受精卵の中で体の器官が形成され始める時期に近づくことから、倫理面での議論を呼び起こしているとしています。

えっ、ノロウイルス 遺伝子の異変で感染力増大か

大きな流行になっているノロウイルスは、遺伝子に複数の変化がおきて、ヒトへの感染力が高まっている可能性のあることが、国立感染症研究所などの調査でわかりました。過去に感染し免疫を獲得した人でもかかりやすくなっている可能性があり、専門家は、子ども中心の流行が、今後、大人にも拡大し、食中毒の多発などにもつながるおそれがあると注意を呼びかけています。ノロウイルスは、激しいおう吐や下痢などの胃腸炎を引き起こすウイルスです。感染力が強く、乳幼児や高齢者の場合、脱水症状などを起こして入院治療が必要になることもあります。

国立感染症研究所や北里大学などの研究グループが、今シーズン、全体の7割以上を占める「GII.2」というタイプのウイルスを詳しく調べたところ、遺伝子に変化がおきていることがわかりました。変化は、ヒトへの感染力に関わる部分でおきていて、グループによりますと、過去に感染し、免疫を獲得した人でも感染しやすくなっている可能性があるということです。同様の変化は、10年前の平成18年にも確認され、感染者が3か月間で推計300万人以上にのぼる大流行がおきています。

国立感染症研究所の木村博一室長は「現状の子ども中心の感染が大人にも拡大し、調理などを通じて食中毒が多発することも考えられる。特別な治療薬はないので、まずは感染拡大を防ぐため、子どものおう吐物や便を適切に処理したり、手洗いを徹底したりするなどの対策を取ってほしい」と話しています。

ほっ、「小児慢性特定疾病」 新たに14の病気を追加へ 厚労省

小児がんや心臓病など長期間の療養が必要な子どもの医療費の助成制度をめぐって、厚生労働省は難聴やてんかんなどを発症する「先天性サイトメガロウイルス感染症」など、新たに14の病気を対象に追加する方針を固めました。
厚生労働省は、治療が難しく、長期間の療養が必要な子どもの病気のうち、生命を脅かし、高額な医療費がかかるなどの要件を満たす704種類を「小児慢性特定疾病」に指定し、医療費を助成しています。

20日開かれた厚生労働省の専門家会議では、妊娠中の母親のウイルス感染によって子どもが難聴やてんかんなどを発症する「先天性サイトメガロウイルス感染症」や、関節の動きが制限されたり、骨のがんを引き起こしたりする「多発性軟骨性外骨腫症」など新たに14種類の病気を助成の対象に追加するべきだという報告書がまとまりました。

また、すでに指定されている病気を細分化して新たに4種類の病名で改めて指定することも決まり、助成の対象となる病気は、合わせて722種類になるということです。厚生労働省は、今回の報告書を受けて追加になった病気の医療費の助成を来年度から始めることにしています。

ほぅ、月面資源開発でJAXAと民間企業が協力

月面での資源開発の可能性を具体的に探ろうと、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、来年にも日本で初めて月面に探査車を送り込むことを目指している民間のチーム「HAKUTO」の運営企業と共同で開発構想を検討していくことになり、16日、覚書を締結しました。
宇宙での資源開発をめぐっては、アメリカで去年11月、小惑星にある資源の商業利用を認める法律が整備されたほか、ヨーロッパのルクセンブルクでもことし2月、小惑星での資源開発を目指す国の計画が発表されるなど、欧米を中心に実現に向けた機運が高まっています。

こうしたなか、JAXA=宇宙航空研究開発機構は日本としても月面での資源開発の可能性を具体的に探ろうと、宇宙の資源開発の産業化を目指している東京のベンチャー企業、「ispace」と共同で開発構想を検討していくことになり、16日、覚書を締結しました。

「ispace」が運営する民間のチーム「HAKUTO」は、来年にも日本で初めて月面に探査車を送り込むことを目指していて、鳥取砂丘などで開発試験を繰り返しています。

JAXAの奥村直樹理事長は記者会見で、「宇宙資源の開発に向けた動きが国際的に活発になり始めていて、日本としても調査検討が必要だと思っている。どうすれば産業として成り立つのか、われわれの知見と企業の視点とを合わせて、検討を深めていきたい」と述べました。JAXAと「ispace」では、月面にはどのような資源があり、どのような方法で採掘し、運び出して利用できるか検討を進めることにしていて、宇宙の資源開発に向けた具体的な取り組みが始まるのは日本では初めてです。

袴田代表「宇宙の資源開発の先頭に」

JAXAと覚書を締結した東京のベンチャー企業、「ispace」の代表取締役で日本で初めての月面探査を目指している民間のチーム「HAKUTO」の代表の袴田武史さんは、「今、世界的に宇宙の資源開発に注目が集まっています。『HAKUTO』での探査などを通して、今のうちに産業化に取り組むとともに、国際的なルール作りに関わっていくことが重要だと考えています。JAXAとともに取り組むことによって、宇宙の資源開発の産業化を先頭に立って進めていきたい」とコメントしています。

へぇ、IoTの最新技術集めた展示会 東京

あらゆるモノをインターネットでつないで新たなサービスなどを実現する「IoT」の最新技術を集めた展示会が、東京都内で開かれています。
14日から始まった展示会には、国内外のおよそ750の企業や団体が参加していて、ことしは世界的に開発が進むIoTの最新技術の展示が特徴です。

このうち日本のメガネメーカーは、センサーでまばたきの頻度を把握できるメガネを出展しています。

まばたきの頻度から集中しているかどうかがわかることから、車のドライバーの居眠り防止や、企業が従業員の働きぶりを把握するための活用などを見込んでいます。

また、アメリカの半導体メーカーは、食品にかざすだけで糖分や脂質など、詳しい成分を分析できるという小型の端末を展示しています。

果物を栽培する農家がこれを使えば、これまで経験に頼っていた収穫の時期をデータで管理できるようになるとしています。

担当者は「健康や食の安全に関心の高い消費者が食品を選ぶ際に使ってもらうこともできる」と話していました。

この展示会は、東京・江東区の東京ビッグサイトで16日まで開かれています。

ほっ、難病への医療費助成 新たに24種類の病気追加へ

原因がわからず、治療が難しい難病への医療費の助成について、厚生労働省は新たに、重い視覚障害を起こす「無虹彩症」など24種類の病気を、対象に追加する方針を決めました。厚生労働省は、原因がわからず、治療が難しい難病のうち、診断基準が確立していて、患者数が人口の0.1%程度を下回っている306の病気について、症状が重い患者に限り、医療費を助成しています。

12日は、厚生労働省の専門家会議が開かれ、学会などから報告があった222種類の病気のうち、新たに24種類を助成の対象として追加すべきだとする報告書をまとめました。

追加されるのは、虹彩の遺伝的な異常で失明することもある「無虹彩症」や、角膜が白く濁って視覚障害を起こす「前眼部形成異常」などで、助成の対象となる難病は合わせて330種類となります。

このほか、14種類は、すでに助成の対象になっている難病に含まれることになり、それ以外の病気は、診断基準が確立していないなどの理由で、助成の対象とすることは見送られました。

厚生労働省は、今回、追加した難病について来年度から医療費の助成を始めることにしています。

ほぅ、「心の免疫力」が高い人が実践する地道な習慣「自己肯定感」は訓練次第でブレなくなる

自己肯定感は高すぎても低すぎてもいけない
自己肯定感というものはつねに揺れ動いているため、いやなことがあったときなど一時的に下がることもあります。このようなことは誰にでもあることで、とくに手当てをする必要はないでしょう。

しかし、自己肯定感の低い状態が長く続いたり、そのせいで周囲の人との関係がいびつになっている場合は、きちんと傷を手当てして自己肯定感を高める必要があります。

なぜならば、自己肯定感が低いときは、心の免疫力が大きく下がっており、ちょっとしたことでも傷つきやすくなるからです。憂うつや不安が高まり、過食症や拒食症になる危険もあります。さらには人間関係の満足度が下がることもわかっています。

一方、自己肯定感を高めれば、心の免疫力が強化されて多少のことではへこたれなくなります。

ただし、自己肯定感を高めることとは、自分大好き人間になることではありません。世の中には自分が大好きで自信に満ちあふれた人もいますが、それはそれで困った面があります。その極端なケースがナルシストです。ナルシストの人は自己愛が異常に強く、ちょっとでも批判的なことを言われるとひどく怒り、全力で相手に報復します。自分の肥大化した自己を守るためなら手段を選びません。

自己愛は高すぎても低すぎてもいけないのです。自分をしっかりと肯定しながら、自己愛におぼれない堅実さを保つことが理想的です。