激しいおう吐や下痢を引き起こすノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者数は、直近の1週間で6万6000人余りと、この時期としては過去2番目の多さとなっています。専門家は主流となっているウイルスの遺伝子に複数の変化が起きていて、過去に免疫を獲得した人でも再び感染する可能性があるとして、手洗いなどの対策の徹底を呼びかけています。国立感染症研究所によりますと、全国およそ3000の小児科の医療機関から今月18日までの1週間に報告があった、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者は6万6015人で、この時期としては、大流行となった平成18年に次ぐ多さとなっています。
1医療機関あたりの患者数は、山形県が47.27人と最も多く、次いで宮城県が34.08人、埼玉県が31.66人、宮崎県が30人、富山県が29.24人などと、21の都府県で大きな流行が疑われる警報レベルの「20人」を超えています。
今シーズン、大きな流行が起きているのは、感染の主流となっている「G※2.2」と呼ばれるタイプのウイルスの遺伝子に複数の変化が起きていて、過去に免疫を獲得した人でも再び感染する可能性があるからだと専門家は指摘しています。
ノロウイルスに詳しい北里大学の片山和彦教授は「年末年始で人の集まる機会が増えるため、特に家族に感染者が出た場合、感染が広がるおそれがあり、手洗いを徹底するとともに、調理の際は十分、加熱するなど対策を取ってほしい」と話しています。
(「G※2」部分の2は、本来はローマ数字です)
警報レベルの21都府県は
山形県・宮城県・埼玉県・宮崎県・富山県・東京都・愛媛県・福井県・神奈川県・千葉県・兵庫県・香川県・三重県・静岡県・大分県・茨城県・福島県・大阪府・愛知県・長野県・岡山県