月別アーカイブ: 2015年10月

えっ、原因不明のまひ 国立感染症研究所が調査

ことし8月以降、発熱やせきなどの症状のあと原因不明の体のまひを訴える子どもが相次いで報告され、その一部から「エンテロウイルスD68」と呼ばれるウイルスが検出されたことが分かり、国立感染症研究所は、体のまひがウイルスの感染によるものなのかなど、詳しい全国的な調査を始めました。

ヘェ〜、病気の前の不調「未病」対策の製品紹介

病気になる前に体に不調が現れる、「未病」と呼ばれる状態の対策に役立つ製品を紹介する催しが、14日から横浜市で開かれています。この催しは、未病の対策に力を入れている神奈川県などが開き、横浜市西区の会場では14日、神奈川県の黒岩知事らが記念のテープカットを行いました。

会場では、企業や自治体など合わせて30の団体から未病対策に役立つ製品などが出展され、このうちスマートフォン用のアプリは、話す人の音声を分析してストレスの状態などを測定できるということです。また、血液中のアミノ酸の濃度から、がんや生活習慣病のリスクを判定できる新たな検査法なども紹介されています。

出展した大学の関係者は「高齢社会になっていくと未病という考え方がますます大事になってくると思うので、健康を保つのに役立つ取り組みをこれからも進めていきたい」と話していました。

この催しは、16日まで横浜市西区のパシフィコ横浜で開かれています。

ほっ、高齢者の体力・運動能力 向上傾向続く

高齢者の体力や運動能力は、この10年余り向上傾向が続いていて、日頃からよく運動している人ほど「歩く」「服を着る」といった日常生活に必要な基本動作の機能も高いことがスポーツ庁の調査で分かりました。この調査は、東京オリンピックが開かれた昭和39年度から国が毎年行っていて、昨年度は6歳から79歳までの6万5000人余りが対象となりました。

調査は握力やボール投げなどの種目で行われ、このうち小学生から高校生までの体力や運動能力は昭和60年ごろをピークに低迷していますが、ここ数年は緩やかな回復傾向にあります。

一方、65歳以上の高齢者は男女ともに、ほとんどの種目で記録が向上する傾向が続いています。▽6分間にどれだけの距離を歩くことができるかをみる種目では、75歳から79歳の女性で534メートル18センチと、この種目の調査を始めた平成10年より50メートル近く伸びたほか、▽片足で立っていられる時間は65歳から69歳の男性で87秒82と平成10年の記録を18秒余り上回っています。合計点は65歳から69歳の男性、70歳から74歳の女性、それに75歳から79歳の男女でこれまでで最も高くなりました。

また、今回の調査では、「歩く」「服を着る」といった日常生活の動作の状態を尋ねるADL=「日常生活活動テスト」の結果と日頃の運動の頻度との関係を分析しました。このなかで、休まないでどれくらい歩けるか尋ねたところ、▽日頃、運動をしない高齢者は「20分から30分程度」と答えた割合が最も多かったのに対し、▽週に3日以上運動している人では「1時間以上歩ける」と答えた割合が男性で73.9%、女性で60.5%に上りました。また、何にもつかまらないで立ったままズボンやスカートがはけるかどうか尋ねたところ、週に3日以上運動している人は男女ともに80%余りが「できる」と答え、運動していない人より15ポイント前後高くなるなど、日頃からよく運動をしている高齢者ほど日常生活に必要な基本動作の機能も高いことが分かりました。

スポーツ庁によりますと、ADLは介護が必要かどうかの指標にも使われるということで、健康スポーツ課の井上仁課長は「日頃の運動が、介護を必要としない元気な生活につながることが改めて分かった。健康増進のためにも運動やスポーツの環境整備に取り組みたい」と話しています。

ほっ、ノーベル賞 大村智さんと共に2人受賞

ことしのノーベル医学・生理学賞に、北里大学名誉教授の大村智さんがさんが選ばれましたが、大村さんと共に、アイルランド出身の研究者のほか、中国人の研究者、屠※ヨウヨウ氏も選ばれました。ノーベル財団などにによりますと、医学・生理学賞に中国人が選ばれるのは初めてだということです。

屠氏は、漢方として用いられていたキク科の植物から、世界三大感染症に数えられるマラリアに効く「アルテミシニン」という化合物を発見し、アルテミシニンを使った薬は今では世界中で使われています。

もう一人のキャンベル氏は、大村さんと共に寄生虫が原因となる感染症の治療に貢献したとして選ばれました。