訪問マッサージ・訪問鍼灸とは ?
訪問マッサージとは?
医師の同意の下、マッサージ師が患家に赴き、医療マッサージや運動療法を行い、身体機能の維持と回復を図り、ADL(日常生活活動)の向上を図ります。
訪問鍼灸とは?
医師の同意の下、はり師・きゅう師が患家に赴き、二次的障害の痛みやターミナルケアの疼痛の緩和・軽減を目的に鍼灸治療を行います。
対象(神経痛・リウマチ・頚腕症候群・五十肩・腰痛症・頸椎捻挫後遺症)
①神経痛
特定の末梢神経領域に起こる痛みを総称し神経痛と呼ぶ。手足や関節などに起こりやすいが、全身いたるところに起こりうる。強い針で刺したような、あるいは焼け付くような痛みが特徴。末梢神経への圧迫や炎症などが直接的な原因と考えられる。特に秋から冬にかけて増える傾向がある。
②リウマチ
関節炎という言葉がわかりやすいので用いたが、実際に関節リウマチ患者におこるのは、関節の中でも特に滑膜がおかされ増殖する「滑膜炎」である。関節リウマチの患者は女性が多い。
③頚腕症候群
首筋、肩、上背部、腕にかけてのこりや痛み、しびれなど、感覚障害や運動障害を伴うこともある。天候による症状の増悪など多岐にわたる事もあり、必ずしも症状が上肢だけに限定されるものではない。
④五十肩
肩関節付近に鈍痛がおこり、腕の可動範囲の制限が起こる。次第に痛みは鋭いものになり、急に腕を動かす場合などに激痛が走るようになる。痛みのために、腕を直角以上に上げられなくなり、後ろへはほとんど動かせないなどの運動障害が起こる。
⑤腰痛症
腰部とは腰背部に疼痛が起こることである。
⑥頸椎捻挫後遺症
「ムチウチ損傷」では、様々な症状が出現することが数多く報告されている。また首筋、背中、肩のこりや痛み、耳鳴り・頭痛・めまい・吐き気・食欲不振などの不定愁訴などの様々な症状が患者側から訴えがある事はある。
なぜ今、はり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧なのか?
東洋医学は昔から未病を治す健康医学として評価されてきました。はり、きゅう、あん摩、マッサージ、指圧をはじめとする東洋医学の施術法は、心身の歪みを効果的に調節し、私たちの体に本来備わっている治癒力を引き出して健康を回復させます。
東洋医学では自然を大宇宙とし、人体を小宇宙と考えます。自然界には陰陽があり、人体にも陰陽があります。そのリズムやバランスが崩れたとき(陰陽虚実)、自分自身の身体に変調が現れます。
東洋医学の施術法は病名にとらわれずに、患者さん1人1人の体質や病状に応じて行う無理のない施術法です。病気に負けない心身をつくること、すなわち病気に対する免疫抵抗力を高め、自然に治る力を増進させることが健康づくりにきっと貢献するでしょう。
人は誰でも、健康で心身ともにいつまでも若く美しくありたい、健康で美しく老いたいと思う気持ちは同じです。
そこでもっとも大切なことは、あなた自身が真剣に健康体を得ようとする心構えです。最近、予防医学の重要性が叫ばれていますが鍼灸でも二千年前の医学書である『素問』の中に『未病を治す(いまだ病まざるを治す)』という言葉があり、病気の対症療法だけでなく、体質を改善し、病気にかかりやすい素因を根本から取り除くことの大切さを述べております。かつてない高齢者社会を迎え、自分の健康に受身でなく、平素の養生管理を大切にして、病を自らの力で改善していく、さらに積極的に健康を獲得、増進、維持していく努力が必要でしょう。
はり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧を通じ、皆様の真の健康を守るお手伝いをさせていただきたいと思います。
未病治とは?
血流の改善や疲労回復、自律神経系の調整、免疫能力の活性化、鎮痛作用、筋緊張の緩和といった様々な作用・効果があることが、科学的にも解明されつつある現代では、はり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧施術は多くの病気等に応用されています。一例として、痛みについて考えてみましょう。
この場合に、はり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧に適応する疾患として挙げられるものには、腰痛や肩凝り、膝関節痛など筋肉や身体運動に関わる痛みの症状が最も多いと思われるのではないでしょうか。これらの痛みに対しはり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧が有効であることはもちろんですが、しかし、それ以外にも、頭痛や腹痛、胃の痛みといった内臓に関わる痛みの症状にも、その効果は同じように期待されます。さらに、それらの痛みの原因が、ストレスや精神的・肉体的疲労など、西洋医学(投薬など)では対処しにくいものであった場合でも、はり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧の、心身のバランスを調整する、生体の自然治癒力を高めるといった側面からのアプローチを加えることによって、原因そのものの改善にも効果が期待できるのです。
また、はり・きゅう・あん摩・マッサージ・指圧は、症状や病気の改善といった「治療」としてだけではなく、体質改善や健康増進といった健康管理、つまり「病気にならないための健康な身体づくり」にも優れた効果を発揮します。これは「未病治(未病を治す)」と言って、東洋医学の中では古くからある基本的概念です。
「病になってから、その病を治す」という西洋医学の考え方とは異なり、「いまだ病まざるを治す」つまり「身体の不調和が病として表面に現れる前に、その根元を治すこと」こそ大切であるという考えで、「病気」という苦しい状態を未然に回避させることになるのですから、人間にとって“最良の保険医療”ともいえるものです。