ほぅ、月面資源開発でJAXAと民間企業が協力

月面での資源開発の可能性を具体的に探ろうと、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、来年にも日本で初めて月面に探査車を送り込むことを目指している民間のチーム「HAKUTO」の運営企業と共同で開発構想を検討していくことになり、16日、覚書を締結しました。
宇宙での資源開発をめぐっては、アメリカで去年11月、小惑星にある資源の商業利用を認める法律が整備されたほか、ヨーロッパのルクセンブルクでもことし2月、小惑星での資源開発を目指す国の計画が発表されるなど、欧米を中心に実現に向けた機運が高まっています。

こうしたなか、JAXA=宇宙航空研究開発機構は日本としても月面での資源開発の可能性を具体的に探ろうと、宇宙の資源開発の産業化を目指している東京のベンチャー企業、「ispace」と共同で開発構想を検討していくことになり、16日、覚書を締結しました。

「ispace」が運営する民間のチーム「HAKUTO」は、来年にも日本で初めて月面に探査車を送り込むことを目指していて、鳥取砂丘などで開発試験を繰り返しています。

JAXAの奥村直樹理事長は記者会見で、「宇宙資源の開発に向けた動きが国際的に活発になり始めていて、日本としても調査検討が必要だと思っている。どうすれば産業として成り立つのか、われわれの知見と企業の視点とを合わせて、検討を深めていきたい」と述べました。JAXAと「ispace」では、月面にはどのような資源があり、どのような方法で採掘し、運び出して利用できるか検討を進めることにしていて、宇宙の資源開発に向けた具体的な取り組みが始まるのは日本では初めてです。

袴田代表「宇宙の資源開発の先頭に」

JAXAと覚書を締結した東京のベンチャー企業、「ispace」の代表取締役で日本で初めての月面探査を目指している民間のチーム「HAKUTO」の代表の袴田武史さんは、「今、世界的に宇宙の資源開発に注目が集まっています。『HAKUTO』での探査などを通して、今のうちに産業化に取り組むとともに、国際的なルール作りに関わっていくことが重要だと考えています。JAXAとともに取り組むことによって、宇宙の資源開発の産業化を先頭に立って進めていきたい」とコメントしています。

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